シャボン玉液の作り方
今回はシャボン玉液を作る時に、必要な知識を体系的にまとめてみるよ。
ネット上にはシャボン玉液作りに関する様々な情報が氾濫しています。
何が正しい情報なのか、何が有益な情報なのか…
初心者には分かりづらいと思いますので分かり易く解説します。
シャボン玉を愛する全ての人たちに、私のシャボン玉液作りのノウハウをお伝えします。

シャボン玉液作りの基礎知識
最初に
シャボン玉液作りに大事な工程が二つあります。
一つ目が「素材選定」、2つ目が「限界点の検証」です。
この2つの要素がマッチして、はじめて最高のシャボン玉液を作れると考えています。
1.素材の選定
シャボン玉液作りに唯一、絶対に必要不可欠な要素があります。
「界面活性剤」という成分です。
単体では出来はかなり悪いですが…極論をいえば「界面活性剤」のみでシャボン玉は作ることができます。
ただ、これでは強度が極めて弱い。
そこで、その他の素材を加えて、あらゆる側面、アプローチで強度を上げていくわけです。
どの素材を加えて、シャボン玉液を強化するのか?
最初は「素材の選定」を行います。
シャボン玉液によく使われる素材に関しての解説は
この後説明します。

2.限界点の検証
結論から言うと、「どんなに良い素材でも過剰に加えるとシャボン玉液のパフォーマンスは徐々に低下する」ということです。
例えば、私もシャボン玉液に使用している(洗濯のり)の成分PVA(ポリビニルアルコール)を例に説明すると
ある一定量をこえた時点で、徐々にシャボン玉の出玉数が低下します。
あらゆる素材にはシャボン玉液に最適な「限界点」が存在するわけです。
逆をいうとシャボン玉液の作成過程においては、
試行錯誤の中で、この「限界点」を探り出す検証作業がとても重要ということです。
私の検証方法はとてもシンプル。
「シャボン玉液A」「 シャボン玉液B」を2つ用意し、どちらがより良いシャボン玉液か?
これをひたすら繰り返す二者択一方式で、現在のシャボン玉液レシピまで精査してきました。
シャボン玉液の素材考察
水
シャボン玉液の大部分を占める素材ですね。
軽視されがちですが、とても大事な部分。
できる限り、不純物の少ない浄水を使用しましょう。
性質上「軟水」と「硬水」がありますが…
伸びの良いシャボン玉液には「軟水」が適しています。
日本の水道水はほとんどが「軟水」ですが、気になる方は一度、調べてみましょう。
給湯器などを使用して、お湯の状態で各種の素材を混合してやると良いでしょう。
PVA(ポリビニルアルコール)
分かりやすく言うと「洗濯のり」のことです。
PVAは合成樹脂の一種で、親水性が非常に強く、温水に可溶という特徴があります。
お水…特に温水によく溶けて相性が良い性質なんですね。
加えることによってシャボン玉の「伸び」「強度」「持続力」が向上します。

個人的には「ハイクリーチ」という商品がお勧め。
サラサラしたタイプの洗濯のりよりも
ベタベタとした粘度の強い洗濯のりの方がシャボン玉液の強化に向いています。
必ずしも値段の高い商品が費用対効果に優れるという訳ではないのでご注意を!
界面活性剤
シャボン玉液作りに必要不可欠な成分。
ネット上の情報では、よく界面活性剤の含有率の高いもの(界面活性剤の含有率30%以上のものとか…)推奨していますが……。
この部分に関してシャボン玉おじさんは少し懐疑的です。
界面活性剤の含有率の低いものでも、その分…使用分量を増やせば
問題なく、高品質のシャボン玉ができるからです。
あれ…むしろ上記の手法の方がシャボン玉の調子が良いかも…と思うくらいです。
「界面活性剤の含有率至上主義」は
昔の人が書いた古い情報が未だに信奉されているだけなのかなぁと感じています。

グリセリン
グリセリンの持つ特徴をざっくりまとめるとっこんな感じでしょうか。
-
保湿力がある
-
安全性が高く、毒性が低い
-
水と混ぜると発熱する
-
水溶性で溶けやすい
-
単価は高額である
グリセリン自体の持つ保湿性と粘性がシャボン玉に柔軟性を持たせて「伸び」「強度」「持続力」が向上します。
ただし! ⑤単価は高額であるというのが最大のネックです。
正直、値段に見合った「費用対効果」はない。
というのが現在のシャボン玉おじさんの見解でして…今現在は使用しておりません。
増粘剤
シャボン玉液作りに関して最も「費用対効果の高い素材」だと思います。
加えることにより、根本的なシャボン玉液の質が変わります。
長年…シャボン玉おじさんのシャボン玉液の企業秘密としてきた部分です。
食品に粘性を与えるために使われる添加物で、次のようなものがあります。
- ペクチン
- グアーガム(グァーガム)
- キサンタンガム
- タマリンドガム
- カラギーナン
- プロピレングリコール
- カルボキシメチルセルロース(CMC)
2種類以上を増粘の目的で使用した場合に「増粘多糖類」とまとめて記載して良いことになっています。具体的に何を使っているのかを企業秘密とする目的で、敢えてまとめて記載するケースも多いようです。
今回は基礎知識ということでここまで…
詳しいシャボン玉液の作り方は、気が向いたら改めてブログに書きますね。
市販品のシャボン玉液に増粘剤を加えるだけでも品質に全然ちがいがでますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか。
シャボン玉液作りは、とても奥深く、まだまだ改善の余地はあると思います。
私は「シャボン玉遊びの楽しさ=シャボン玉液の質」に比例すると思っています。
誰でも簡単に、割れずに大きなシャボン玉が作れたら誰だって楽しい気分になるじゃないですか。
それでは、みんなも素敵なシャボン玉ライフを楽しんでね!
